この記事を開いたマーケティング初心者さん、こちらの本はもう読まれましたか?
本書のこだわりポイントはこちら
- 『わかりやすい』『役に立つ』
- 短い時間で理解できる
- ややこしい理屈ではなく感覚的に
- マーケティングを学びたい社会人や学生に
これらは著者が“はじめに”で挙げていることです。

日常的に見かけるアレもマーケティング手法なのか!と気づけるようになりました。
本記事では、92本のトピックから基本的な考えを学べる3本を紹介します。
- マーケティングを初めて学ぶ
- マーケティングの考え方が知りたい
- マーケティングの実例が知りたい
今さらだけど、ちゃんと知っておきたいマーケティング
- 著者 :佐藤耕紀
- 発売日:2022/1/27
- 出版社:同文館出版
- 単行本:208ページ
著者について
- 佐藤耕紀
- 防衛大学校 公共政策学科 准教授
- 防衛大学校で20年以上に渡り教鞭をとる
- 北海道大学出身
- 著書に『今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「経営学」』など
目次
- はじめに
- 第1章 ざっくりと全体像を知る「マーケティングの基本」
- 第2章 お客のココロを理解する「マーケティングの心理学」
- 第3章 Product(商品)どんな商品が売れる?
- 第4章 Price(価格)価格戦略のしくみ
- 第5章 Place(流通・立地)どうやってお客へ届ける?
- 第6章 Promotion(販売促進)どうすれば売れる?
第1章、第2章は目次のとおりで、第4章~第6章はマーケティングの『4P』という考え方についてそれぞれ解説しています。
『①商品 ②価格 ③流通・立地 ④販売促進』の4つの要素を組み合わせて実際のマーケティング活動が行われています。
マーケティングの基本
マーケティングの変遷
マーケティングとは「商品を売るための活動」です。しかし現代のマーケティングでは、単に「売る」ことだけではありません。(中略)マーケティングは、商品を企画・開発するところから始まります。お客の「ニーズ」を見極めて、「思わず買いたくなる商品をつくる」のです。
引用 今さらだけど、ちゃんと知っておきたいマーケティング
大量消費・大量生産をしていたモノ不足の時代から、需要が飽和してモノ余りの時代になりました。
買い替えが中心になった現代に必要なのは差別化です。
よって商品コンセプト(商品の基本的な特徴)を作りこむ必要が出てきました。
作りこみに使うテクニックのなかに、SWOT分析、STPがあります。
星野リゾートの例が本書に載っていたので紹介します。
①SWOT分析
- Strong(強み)
- Weaknesses(弱み)
- Opportunities(機会)
- Threats(脅威)
「自分の『強み』を活かし、『弱み』を見せないようにする」
引用 今さらだけど、ちゃんと知っておきたいマーケティング
「外部の『機会』を活用し、『脅威』を避ける」
まずは、いかに強みと機会を売りたいものに落とし込めるかが重要になります。
②STP
- Segmentation(市場の細分化)
- Targeting(ターゲットを選ぶ)
- Positioning(自社商品の位置づけを考える)
星野リゾートの差別化
本書の中では『星野リゾート』がお客にアンケートしてホテルの稼働率を40%から74%に上げた実例が紹介されています。
- お客にアンケートを取り、満足度と問題点を調べる。
- 来訪が多いのはカップルだが、満足度の高いのは数が少ない子連れファミリーだと分かる。
- 子連れの満足度が上がるサービス(託児室・授乳室など)を強化する。
- ホテルの稼働率が上がる。
リゾートでも、お客様の滞在のしかたが多様化するなかで、同じニーズを持った人たちをたくさん集めるほうが、満足度やリピート率は高くなるでしょう。そこが、私たちがコンセプトを決めて、ターゲットを明確にしなければならない最大の理由なんです。
引用 NHK教育テレビ「仕事学のすすめ」「部下を信じるリーダー術 星野佳路(星野リゾート社長)」2010年9月2日
全員を満足させるわけではなく、アンケート(SWOT分析)で得た情報をもとに、満足度の高い子連れファミリーに絞って、さらに取り入れられるようにしています(STP)。
『買う』行動の変化
インターネットの普及にあわせてネットショッピングも広まり、購入パターンも変化しました。
以前からあったAIDMAという考え方に、AISUS、AISCEASが加わりました。
AIDMA(アイドマ)
- Attention(存在に気づく)
- Interest(興味をもつ)
- Desire(ほしいと思う)
- Memory(覚えておく)
- Action(実際に買う)
従来は『CMを何度も見るうちに欲しいと思い、覚えておいて買いに行く。』というものでした。
AISUS(アイサス)
- Attention
- Interest
- Search(検索する)
- Action
- Share(ブログやSNSで感想を書く)
ネットショッピングが普及すると、『CMを見て興味を持ち、検索して購入。その後レビューを投稿する。』流れもできました。
AISCEAS(アイセアス)
- Attention
- Interest
- Search
- Comparison(比較する)
- Examination(検討する)
- Action
- Share
そして、1つの商品にのみ拘らない場合が考えられます。
『CMを見て興味を持ち、検索して似た製品と比較検討してから購入。その後レビューを投稿する。』という流れもできました。

広告の仕方も多様性が求められるようになったと分かります。
まとめ:マーケティングは日常に溶け込んでいる
- モノがあふれる現代は『差別化』が重要
- マーケティング対象とニーズを見極める
- 購買行動に合わせた広告が大切
モノが余って買い替えにニーズが移りつつあることから、より新しいものを好きに使えるサブスクリプションが受け入れられるのもうなずけます。
本書では紹介した以外にも、心理的に訴えかけるマーケティング、ジブリ・自衛隊・コカコーラなど、よく知る企業らのマーケティングも解説されています。

特にジブリの話は何度も出てきます。笑
イラストや写真も多いので、サクサク読み進められます。
ぜひ手に取ってみてください!
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